クレジットカードの中には、特別な用途に対するサービス・特典が充実しているものもある。今回は、ガソリンスタンドでの利用に最適なクレジットカードについて解説する。
ガソリンスタンドで給油をしたり、タイヤ交換をしたり、あるいは買い物をする時などは、ある程度まとまった金額を支払うものだ。
手持ちの予算では足りず、お金を下ろさなければいけない場面もあるだろう。
そんな時にあると便利なのが、クレジットカードである。クレジットカードならカードを出すだけで、すぐに支払いを行える。手持ちのお金が足りなくても、支払いは後日の引き落としなので安心だ。
また高速道路に乗る機会が多い場合も、クレジットカードの追加カードとしてETCカードを用意しておけばスムーズに料金所を通過できるので、手間取らずに済む。
今回はガソリンスタンドで使いやすかったり、ETCカードを安く発行できたりといった、車と連携して使いやすいクレジットカードを4枚紹介する。
車社会で暮らしているなら、支払いに便利なクレジットカードを持っておくべきだ。
Contents
シナジーカードならガソリン代割引+スピードパスプラスが利用可能
シナジーカードはエッソ・モービル・ゼネラルで便利に活用できるクレジットカードだ。
今回紹介する中でも利便性が高く、日常生活においても使いやすい特徴を持っている。
ガソリン・経由代が最大7円/L引き
シナジーカードでは、前月の利用金額によってガソリンや軽油代の値引きが発生する。
前月の利用金額 | 当月の値引き |
1万円未満 | 1円/L |
1万~2万円未満 | 2円/L |
2万~5万円未満 | 3円/L |
5万~7万円未満 | 5円/L |
7万円~ | 7円/L |
1万円未満だと1円/Lということで、この後で紹介するいくつかのカードに比べると最低の値引き額は低い。
しかしながらガソリン代は、1回給油するごとにそれなりの金額が発生するものだ。毎月1万円、それどころか2万円以上給油に使っているという人もいるだろう。
月々のガソリン代が1万円以上ならそれだけで他社のクレジットカードのガソリン代値引率に並ぶと考えれば、とくに問題はない。
また「前月の利用金額」には、給油以外でこのカードを利用した場合の利用金額も含まれる。
前月の利用金額が上がれば上がるほど、ガソリン代の値引率も上がる。月7万円以上シナジーカードを使ったなら、翌月はガソリン代が7円/Lも割引になる。
ガソリン代を安く抑えられるシナジーカードは、車社会に住む人間にとってとてもお得だ。
QUICPayやnanacoとしても使えるスピードパスプラスが発行できる
シナジーカードでは、キーホルダーのような小型のアイテム「スピードパスプラス」を発行できる。
これはいわゆる電子マネーで、支払いの際にわざわざクレジットカードを出さなくても、車の鍵などに付けておいたスピードパスプラスを出せばすぐに会計ができる便利な代物だ。
さらにシナジーカードのスピードパスプラスには、給油の際の支払い機能に加えてQUICPayとnanacoの機能も付帯されている。
QUICPayは後払い式の電子マネーで、iPhone 7のApplePayにも採用されたため使えるお店はどんどん増えている。コンビニやレストラン、町の自販機などで活用できるだろう。
nanacoは、セブンイレブンやイトーヨーカドーなどで使えるチャージ式の電子マネーだ。
スピードパスプラスがあれば、ガソリンスタンド以外も含めて、日々の暮らしの支払いを簡単に行える。
Club Offで休日を謳歌できるのも強み
シナジーカードには、Club Offという優待サービスもある。
Club Offを活用すれば、カラオケ屋の部屋代や遊園地のチケット、映画館のチケットなどが割引になる。
平日の疲れを、休日にClub Offを活用してお得に癒やせるのもシナジーカードを選ぶメリットだ。
出光カードまいどプラスは常にガソリン代が2円/L引きになる
出光での利用に最適なのは、出光カードまいどプラスだ。
年会費が無料の出光カードまいどプラス。シナジーカードのような利用金額に応じての割引サービスも提供されているが、任意加入となっている。
常にガソリン代が2円/L引きになるので、わかりやすい
出光カードまいどプラスで支払いを行えば、常にガソリン代は2円/L引きだ。
また年会費500円の「まいどプラス ねびきプラス」を利用すれば月々の利用金額に応じて「翌々月の」ガソリン代が最大8円/L引き(8万円以上買い物をした場合)になる。
しかし「まいどプラス ねびきプラス」は、シナジーカードの「前月の利用額によって翌月のガソリン代が割引」に比べるとちょっとわかりづらく思える。
翌月にすぐに反映されるわけではないし、年会費を請求されるのはなんだか面倒だ。
筆者としては「まいどプラス ねびきプラス」はいっそのことスルーし、「出光カードまいどプラスを使うなら常に出光のガソリン代が2円/L引きになる」というカードとして検討するのをおすすめしたい。その方がわかりやすいからだ。
ETCカードも無料で発行可能
出光カードまいどプラスは基本カードに加えて、ETCカードも年会費無料で発行できる。
高速道路に乗る機会が多いなら、出光カードまいどプラスを発行すると良いだろう。一切負担なしで、ガソリン代が割引になるクレジットカードとETCカードを所有できるからだ。
ENEOSカードSはガソリンがいつでも2円/L引き、ETCカード無料
エネオスでお得に使えるのが、ENEOSカードSだ。
ENEOSで給油に使う場合と他の買い物で使う場合で、特典が異なることに注意したい。
ガソリン代が常に2円/L引き、それ以外ではポイントが貯まる
ENEOSカードSで給油すると、ガソリン・経由代が常に2円/L引きになる。また灯油が、いつでも1円/L引きになるしくみだ。
ここまでは良いとして、ENEOSカードSはこれら以外の支払いにおいてポイントが貯まるしくみになっている。
ENEOSでカーメンテ商品を買った場合は1,000円につき20ポイント還元、ENEOS以外のお店も含めたその他の買い物は1,000円につき6ポイント還元となっている。
貯まったポイントはトヨタやレクサス、ダイハツ、日野、そしてジェームスなどのお店で新車購入時に使ったり、車検や点検、カー用品の購入やレンタカーを借りる時などにも使える。
さらにマイルなど、提携ポイントと交換することも可能だ。ポイントに有効期限があることには注意が必要だが、ポイントを徹底活用できるのは大きなメリットと言えるだろう。
年1回でも使えば年会費が無料、ETCカードも無料で使える
ENEOSカードSは、年に1回でも使っていれば翌年の年会費が無料になる。あまりカードを使って給油しないとしても、負担が少なくて済むのが魅力だ。
またETCカードも年会費無料で使えるので、高速道路によく乗るなら出光カードまいどプラスと合わせて検討したい。
ガソリン代値引きでなくポイントで還元したいなら、楽天カードがベスト
ここまで紹介したクレジットカードは、特定のガソリンスタンドで効果を発揮するものばかりだ。
とくにいきつけのガソリンスタンドがなく、どこのガソリンカードでも活用できるクレジットカードを1枚発行した方が良い、と感じた人もいるだろう。
それなら選択肢は一つだ。楽天カードを発行すればいい。
楽天カードは年会費永年無料、ポイントは100円につき1ポイントの楽天スーパーポイントが還元される。
年会費が500円かかってしまうが、ETCカードも発行できる。
ガソリン代値引きよりも日頃の使いやすさや、多くの店でお得にポイントを貯められる利便性を重視するなら、楽天カードを発行するべきだ。
まとめ
今回は、ガソリンスタンドでの利用に最適なクレジットカードを4つ紹介した。
ガソリン代を値引きにできたり、ETCカードが無料で使えたり、さらにはポイントが貯まるなど、それぞれにメリットがある。最後に紹介したクレジットカードの特徴をまとめると、
・シナジーカードはエッソ・モービル・ゼネラル用、最大7円/L引き&スピードパスプラスが便利
・出光カードまいどプラスは年会費&ETCカード無料、ガソリン代は常時2円/L引き
・ENEOSカードSはガソリン代2円/L引き、ポイントを貯めて交換可能
・楽天カードなら、どこで支払っても100円につき1ポイント還元でお得
以上の通りだ。行きつけのガソリンスタンドが含まれているならそのクレジットカードを、ガソリンスタンド以外も含めた使い勝手の良さを重視するなら楽天カードを選ぶと良いだろう。